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WordCamp Asia 2025の体験記を会報誌に

私は昨年10月から「雑報縄文」という会報誌のメール配信を担当しています。主に会報誌をスキャンしたPDFファイルを送信する仕事です。配信は郵送が主体ですが、メールでも遅延のないように配信しています。そのため、出張や旅行の際は事前に編集責任者へ連絡するようにしています。
先日、編集責任者から WordCamp Asia 2025 参加記の執筆依頼をいただき、寄稿させていただくことになりました。読者の多くが80歳以上で、インターネットに対して抵抗感をお持ちの方も少なくないことから、内容について悩みました。しかし、これは良い機会だと考え、WordPress のエコシステムやオープンソースの概念についても分かりやすく紹介したいと思いました。

B5用紙に11ポイントMS明朝で1ページ分です。ChatGPT、Claude3、Gemini に相談して、私の原稿を高齢の読者にも理解しやすい文章となるよう、もうこれでいいんじゃないですかという返事が AI から来るまで、何度も書き直しました。それがこれです。

はじめての WordCamp Asia ~WordPress の国際イベント体験記~

2025年2月、フィリピンのマニラで開催された「WordCamp Asia」に初めて参加しました。「WordPress(ワードプレス)」とは、インターネット上のホームページやブログを作るための世界中で広く使われているツールです。これは「オープンソース」と呼ばれる方式で提供されており、誰でも無料で使えるようになっています。WordPressの特徴的な点は、そのシステムを活用してなんらかの利益を得た企業や個人が、技術や時間、資金などを通じて開発に貢献できる仕組みがあることです。私は勤務先でWordPressを使ってホームページを作り充実した時間を過ごすことができました。世界71の国と地域から1,400人以上が集まったこのイベントへの参加は、私の長年の夢でした。

初日は「コントリビューターデー」と呼ばれる日で、翻訳チームに参加しました。黙々と周囲と同じ作業をするのは気楽で、私はこういう時間が好きです。昼食後には隣席の方々と交流が始まりました。イギリスの会社に勤めるインドネシアの方とは、kiroroの「長い間」を一緒に歌い、フィリピンの女性とはお互いのブログを見せ合ううちに、仲良くなりました。彼女に「私の亡くなった母に似ている」と言われ、翻訳アプリや筆談も使って話し込みました。

2日目のカンファレンスでは、企業の展示ブースを巡り、いつも使っているサービスの開発者に直接お礼を言えたことが嬉しかったです。また、日本から参加された河野千秋さんのセッションでは、「WordPress の多言語化」について学びました。千秋さんのゆっくりとした話し方と豊かな表情に、自然と引き込まれました。千秋さんステキ!

最終日は「ランナー」というボランティアスタッフとして参加。質問者にマイクを渡したり、参加者数を数える役割です。「英語の聞き取りが得意ではない」と事前に伝えたところ、リーダーは温かく受け入れてくれました。同じ班の仲間も助けてくれ、本当にありがたかったです。そして楽しかった。

一人で参加するのは不安もありましたが、世界中の人が「オープンソースのWordPressをよくする」という同じ目的で集まっていることに、言葉や文化を超えたつながりを感じました。創始者のMatt氏の「世界中のだれもが自由に発信できる世界をつくりたい」という夢の実現をぐっと身近に感じることができました。「雑報縄文」会員の皆さまがそれぞれの分野でご活躍されているように、私もこの分野でこれからも自分にできるかたちでつながり続けていけたらと思っています。

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