私は4年前から年に1度、千葉 WordPress Meetup にて WordPress のプラグインやドキュメント翻訳のワークショップを開催させていただいています。
2026年8月23日に今年も開催しました。当日は台風の影響で千葉県内に大きな被害が出ている最中でしたが、足元の悪いなか会場にお越しいただいたみなさま、そしてオンラインでご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

今年のテーマは以下の3点にしました。
参加者の方に
- 翻訳をはじめるときに知っておくとよい、WordPress サイトのページなど全体的な話をして、翻訳の方法も説明して、ワークショップが終わってもひとりでも翻訳できるようなっていただくことをめざします。
- WordPress は世界中の人が貢献をして作られているプログラム。だれかのおかげで使い続けることができます。翻訳にかぎらず貢献をしてみましょうということをおすすめしたいと思います。
私自身へは
- 自分で操作しながらデモをして話をしてみます(初めての挑戦です)
翻訳をはじめるときに知っておくとよい、WordPress サイトに載っているいろいろな話
WordPress の翻訳を本格的にはじめてまだ8年弱なんですが、そのころからもずいぶん便利になっています。そういう機能や方法を覚えることも大切なのですが、最初にWordPressの翻訳の仕組みについて知っておくと、プラグインだけではなく他の翻訳に取り組むことのハードルが下がります。
WordPress の翻訳はいろいろな方法でされているのですが、多くは「GlotPress」というプラグインで、文字列ごとに翻訳ができるようになっています。そういう仕組みや、翻訳以外にあるコントリビュートのグループ、コントリビューターが意見を交換できる Slack の存在などをお話ししました。
これらはWordPressのサイト内に書かれているものですが見落としてしまうこともあります。みんなで共有画面で投影して「ここに書いてありますよ」とお知らせすることができました。
WordPress の翻訳は機械翻訳、AI 翻訳を参考にしてもいいですしハードルの比較的低い貢献です。翻訳→提案→レビュー→承認の流れを知れば、一人でも翻訳をすることができます。慣れたら PTE になって自分で承認までできます。Slack で日本語で質問もできますし、ぜひトライなさってください。
WordPress は世界中の人が貢献をして作られているプログラム。貢献をはじめてみましょう
WordPressは世界中の有志の貢献(コントリビューター)によって作られ、進化し続けている、まさに「インターネットの共同財産」とも言えるオープンソースプロジェクトです。このことを理解してから貢献をはじめていただきたいと思いました。
そして、その中で、自分でできる貢献って何だろう?やってみようと思ってくださる方がひとりでも増えると嬉しいなと思います。翻訳がその最初の一歩になってくれればと思いました。
瀬戸内ことりさんが Facebook で「三宅さんの言葉がきっかけでフォーラムでの回答を始めました」と書いてくださいました。 自分の活動が誰かの「最初の一歩」のきっかけになれたことが、私にとって何より嬉しいことです。
自分でデモをしながら話をする(私の挑戦)
教材を考えるにあたって、今回は2つのチャレンジをしました。
① プラグイン「Dinosaur Game」の作者に連絡して国際化(i18n)対応
小さいプラグインで、最初に翻訳をするにはぴったりの教材だと思い、公式フォーラムで「翻訳対応(i18n)をしてほしい」とお願いをしました。すると、1日のうちに対応してくださり本当に感謝しています!ワークショップでは、その恐竜がぴょんぴょん跳ねるところをリアルタイムでお見せしながらデモを行いました。このゲームを404page などに置くといいですよね。

※ Chris David Miles さんと私の Forum でのやり取りはこちら: https://wordpress.org/support/topic/request-please-add-translation-i18n-support/
このステキなプラグイン Dinosaur Game は、一昨年のもくもく会で sysbird さんに教えていただきました。
② チュートリアル動画のアップデートと実演
Learn WordPress に「WordPress プラグイン翻訳の手順 (日本語)」という、高野直子さんが作られた翻訳の手順がとてもよくわかる動画があります。私はこれを何回も見て翻訳の手順を覚えました。
今はサイトの各ページは更新されていて、入力方法も変わってより便利になったところがあります。また翻訳の幅もひろがり、もっとGlotPress で翻訳できるものが増えました。そのため、動画をそのまま使うことがむずかしくなり、更新された部分を自分で加えて、自分が操作しながら話すことに挑戦しました。とても大変で、失敗も多かったけれどやってよかったです。これは場数をふむことが大切で、対人でもっとやってみたいと思います。

反応を感じられるようになりたい
今回のワークショップの準備には2ヶ月かけたのですが、最後の2週間は念入りに台本作りをしました。でもぜんぜん覚えられず、練習でもつっかえてしまって非常に落ち込みました。お友達の roiwai さんが2回もリハーサルに付き合ってくださったのですが、なかなかうまく話せず、自分でもどうしたらいいのかわからない状態でした。
前々日くらいに「もう自分の言葉でしゃべろう」と決めたのですが、もっと早く思い切って自分の言葉で喋る練習をすればよかったと思っています。
今回オンラインで登壇したのですが、会場やオンライン参加の方々の「おおっ」という声や、チャットでの温かいリアクションにとても励まされました。そういう反応も落ち着いてしっかり受け止められるようになりたいです。
コミュニティと高野直子さんへの感謝
今は違う分野で活躍されている高野さんは、私にコミュニティでの様々なイベントや役割をお誘いくださった方です。コントリビュートの魅力を教えてくださいました。
最初は「できそうにない」と思うのですが、参加してみると自分なりに達成できてとても楽しいのです。WordCamp で参加者のお子さんをお預かりする保育の役は、お子さんを募集するアンケートづくりとか、キャッチコピーも考えました。本当に初めての経験でした。その後登壇して話すダイバーシティスピーカートレーニングのお誘いをうけて nukaga さんから受講して、スピーカーの応募をしたら、当選して15分間ですがお話することになったり、それが最初の一歩になって何回か登壇させていただくことになり、聞いてくださった千葉のオーガナイザーの渡邉さんにこのワークショップをお声がけしていただいたのです。なんかつなげていただいて、つながった15年です。
そして自分でもやりたいことを見つけることができました。それが翻訳でした。高野さんが訳したり執筆されたドキュメントは今でもよく読みます。専門の知識にうとい私も、仕事で WordPress にはずいぶんお世話になって、WordPress のおかげで楽しく仕事ができたことへのお返しができるかなと思います。
ワークショップを終えて考えたこと「つなぐ」
私は WordPress で、勤務先や他のサイトなどをつくりました。 WordPress をもっと知りたくて、Web デザインの学校に行って勉強して、もっと好きになって、コミュニティを知ることになりました。
WordPressやコンタクトフォームが無料で使えるなんてWordPressを作った人たちは特別にすごくいい人にちがいないと思ったんです。そしてコミュニティで、私は自分の守備範囲外の WordCamp のお手伝いや登壇やパネルディスカッションに参加するようになったり、翻訳をするようになりました。私が外に開いて行動するようになったということなんだと思います。どこかの時点で考えが変わったんでしょうね。
私に声をかけてくださって、誘ったりひっぱりこんだりしてくださった方がこのコミュニティには何人もいて、その中で外にむける姿勢というのをだんだんわかってきたんだと思います。このごろは私は「つないでもらった」人として「つなぐひと」になりたいと思ったりしています。
WordPressは世界中の人の貢献でできています。
翻訳に限らず、コントリビュートを経験してほしいなと思っています。
最後に
そしてこのワークショップに参加してくださった方に感謝します。SNS に投稿してくださった方、ご自身にブログを書いてくださった方もいて本当に感謝です。私は参加してくださっている人にたすけられ今回のワークショップをすることができました。もっとうまく話せるように、そして新しい話題を提供できるようになりたいと思っています。
宮崎真一さんが書いてくださったブログはこちら
WordPressの翻訳コントリビューションに参加してきました|やり方と、続けている理由
https://shinichi-miyazaki.website/wp-translation-contribution/